キャットフードに保存剤が使われる理由
キャットフードの保存料
保存料とはキャットフードが開封後も一定期間、痛んだり腐ったりすることの無いように添加されている物質で、キャットフードの品質を長期間維持するためには必要不可欠です。
保存料には大きく分けて、キャットフードを細菌による腐敗から守るための「防腐剤」と、脂肪分の酸化による劣化を防ぐための「酸化防止剤」に分けることが出来ます。
防腐剤の種類と役割
防腐剤とは、キャットフードが「細菌や微生物により腐敗してしまうことを防ぐための薬剤」で主にウェットフードに使われています。
主な防腐剤には「亜硝酸ナトリウム」や「安息香酸塩」などがありますが、このうち「亜硝酸ナトリウム」は防腐剤として用いられる他、発色剤としても使われています。
この「亜硝酸ナトリウム」は発がん性が疑われています。
愛猫の健康のためには「亜硝酸ナトリウム」が添加されていないキャットフードを選ぶようにしましょう。
酸化防止剤の種類
酸化防止剤とは「食品の酸化による変質を防止するための薬剤」で、天然由来の酸化防止剤と、化学合成した酸化防止剤があります。
化学合成した酸化防止剤
このうち危険性が指摘されているのは、「合成保存料」とも呼ばれている化学合成の酸化防止剤です。
これらには三大添加物とも呼ばれている
・BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
・BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
・エトキシキン
などがあります。
これらはいずれも強い毒性が指摘されており、なかでも「BHA」や「エトキシキン」は発がん性を疑われていてます。
こう言うと心配な方もいらっしゃると思いますが、BHAのキャットフードへの使用については「ペットフード安全法(愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律)」にて成分規格が定められています。
このためキャットフードに使われているBHAは、たとえ毎日食べ続けたとしても健康に影響を与えない量しか使われていませんのでそう心配することも無いと思います。
天然由来の酸化防止剤
酸化防止剤には
・アスコルビン酸(ビタミンC)
・ミックストコフェノール(ビタミンE)
・ローズマリーエキス
・緑茶抽出物(カテキン)
といった天然型と言われている酸化防止剤ああります。
愛猫には天然素材の物を食べさせたい飼い主さんは、猫に悪影響を与える添加物が極力少ない、または天然由来の添加物を使用しているキャットフードを選ぶと良いでしょう。
保存料の功罪
私達が比較的安価に保存期間の長いキャットフード入手できるのは、これらの保存料が添加されているからだと言えます。
ご存知のようにドライフードの主原料はチキンやターキーなどの肉類、サーモンなどの魚類で、これらのタンパク質は腐敗しやすく、また含まれている油脂分も時間の経過と共に酸化していってしまうため、このままでは長期保存は出来ません。
また酸化したキャットフードや、カビが生えたり腐りかけたキャットフードを愛猫に食べさせるのはかえって危険に思います。
不要な添加剤は使用しない方が良いのは当たり前ですが、全ての添加剤が悪いわけではありません。
発がん性や成長阻害要因を持つ危険な物質をしっかり見極めて、避けることが飼い主の責任ではないかと考えます。
Writer:K.K