微量でも重要なミネラル
ミネラルは五大栄養素の1つで、人間や猫を始め生物にとって体液のバランスを保ち、神経や筋肉を活発にするために欠くことが出来ない微量栄養素です。
猫にとってミネラルの必要量はどれもごく微量ですが、ミネラルはその他の栄養素と密接な関係があり、特にビタミンとバランスが取れていることが重要になります。
猫とミネラル
猫に必要なミネラルは多々ありますが、特にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄、亜鉛などが重要です。
カルシウムとリン
カルシウムとリンは骨や歯の発達に不可欠なミネラルです。
これらは結合してリン酸カルシウムとなるため、どちらかが不足してもダメで、カルシウムとリンは1.2~1.5倍の比率で摂る必要があります。
マグネシウム
マグネシウムもカルシウムと結合して骨や歯を作る働きをします。マグネシウムの不足は筋肉を弱くしたり痙攣を起こすなどの症状があります。
一方過剰にマグネシウムを摂取するとF.L.U.T.D.と呼ばれる下部尿路疾患を引き起こします。
このうち多くの猫を悩ませるのが尿路結石ですが、尿路結石の約9割がマグネシウムを成分とする結石です。
特に雄猫の尿道は細くて長いため詰まりやすく、マグネシウムの過剰摂取には注意が必要です。
ネラルウォーターって猫に飲ませてもいいの?
「水道水は塩素分があるからイヤだ」、「美味しい水をあげたい」、「ミネラルは体に良い」からといって、愛猫に人間用のミネラルウォーターを与えるのは危険です。
ミネラルウォーターはカルシウムやマグネシウムの含有量によって硬水と軟水に分けられていて、硬度120mg以上を硬水と言います。
硬水には、猫がなりやすい病気のひとつ尿路結石の原因となるマグネシウムなどが多く含まれています。
このため尿路結石を患っている猫はもちろん、泌尿器疾患を予防するためにも硬水のミネラルウォーターをあたえないようにしましょう。
またどうしても美味しい水を飲ませたい場合は、ペット用のミネラルウォーターを選んで与えるようにしましょう。
Writer:K.K